建築CGで何を伝える?美術館の自主制作例で見る、外観・内観・家具の見せ方
内容更新: / 株式会社H&Tグループ 編集
建物の形だけでなく、訪れたときの空間を伝えたい。設計事務所・デベロッパー・施設の企画担当者に向けて、架空の美術館STRATAの作例から、依頼するカットと確認ポイントを紹介します。
この記事の対象:施設の紹介・提案に使う外観や内観CGを検討している設計事務所・デベロッパー・施設企画担当者
先に押さえたいこと
- 外観・内観・家具のカットは、誰が何を判断するために見るかを決めて選びます。
- 掲載する美術館は自主制作のコンセプトスタディ。建築CGの依頼は、お持ちの図面・用途・希望カットから相談できます。
まだ建っていない空間を、
伝わる景色に。
曲面の外観、三層の光庭、人が過ごすカフェ。架空の現代美術館「STRATA/光の地層」を題材に、建物から家具までモデル化し、内外観の完成イメージを制作しました。
自主制作・コンセプトスタディ。実在する美術館の受注・設計・施工実績ではありません。構造・法規・展示環境は未検証です。



見せたい場面を整理
今回は敷地8,000㎡・延床約12,000㎡を想定。機能とゾーニングを整理して、外観・光庭・カフェの視点を選びました。
建物も、家具も分けて構築
床・コア・外皮・屋根・家具など11の部品に分けて制作。形状と配置を確かめてから、ひとつのシーンに組み立てています。
出力して、細部を確かめる
椅子の向き、柱と床の接続、ガラスの見え方、構図を確認・修正。完成画像は4Kでレンダリングしました。
外観一枚で、すべてを説明しようとしない
今回のSTRATAは、曲面の屋根と三層の回廊を持つ架空の現代美術館です。敷地8,000㎡・延床約12,000㎡を想定した自主制作で、実在施設からの受注案件でも、構造や法規を検証した建築設計でもありません。掲載画像は、建築CGでどのような場面を見せられるかを確認するためのものです。
外観では建物の輪郭と入口へのアプローチを、光庭では吹抜けの高さと上階との関係を、カフェでは家具を置いたときの空間を見せています。施設の紹介資料なら『どんな建物か→中でどう過ごすか』の順に並べるなど、見る人の疑問に合わせてカットを選べます。画像を増やす前に、一枚ごとの役割を決めることが大切です。
依頼するカットは、見る人と用途から選ぶ
たとえば企画会議では、建物全体と敷地との関係を見渡す鳥瞰が判断材料になります。一方、施設の紹介ページでは、来館者の目線に近い入口や内観が、訪れたときのイメージを伝えます。外壁や窓の仕様を比較する目的なら、画角と照明を揃え、変更した部分を見分けやすくします。
『外観一枚、内観二枚』だけでなく、『入口の位置を説明したい』『吹抜けの広がりを伝えたい』『カフェの雰囲気を見せたい』まで添えていただくと、構図を提案しやすくなります。画像の用途に合わせ、パンフレットの見開き、Webの横長表示、縦の広告枠など、必要な縦横比も最初に確認します。
図面は、いま手元にあるものから相談できる
本作例では、機能とゾーニングを整理してからモデルを制作しました。ただし、ご依頼のためにお客様が新しく図面を描く必要がある、という意味ではありません。平面図・立面図・配置図、既存の3Dデータ、材料の参考資料など、いまある資料と未確定事項を共有してください。
高さや開口位置が不明な場合は、制作前に確認する項目を整理します。参考として仮置きする家具や外構は、確定仕様とは区別します。建築CGの制作と建築設計の業務は別であり、画像だけで構造・避難・建築可否を判断することはできません。
家具の細かさは、撮る場所に合わせて決める
遠景の外観カットでは目立たない椅子も、カフェの内観では空間の印象を左右します。STRATAでは椅子、テーブル、曲線ベンチを個別に制作し、建物の床・外皮・屋根などと合わせて組み立てています。椅子がテーブルを向いているか、家具が床に接しているかも確認しました。
すべての部屋を同じ細かさで作る必要はありません。家具の指定、既存モデルの利用可否、必要な近接カットを先に決めると、作る範囲を整理できます。今回の人物・植栽・周辺住宅は簡略表現です。人物や植栽の写実性まで必要な場合は、その水準と素材の利用条件を別途確認します。
初稿で確認したい、形・接続・構図
素材の色を詰める前に、入口の位置、屋根の輪郭、階の高さ、見せたい場所が画面に収まっているかを確認します。本作例でも、壁に隠れていたカフェの視点や、柱と床下面の小さな隙間、ガラスの不自然な屈折を見直しました。
修正は『もっと自然に』だけでなく、画像上の位置と直したい内容を共有すると具体的になります。モデルの誤りを直す修正と、設計変更や追加カットへの対応は、作業範囲を分けて確認します。4Kという画像サイズも、設計精度や建設可能性を保証するものではありません。
建築CGの相談では、この四つを教えてください
①誰に何を伝える画像か、②手元にある図面やモデル、③必要な外観・内観と枚数、④初稿・納品の希望時期。この四つが分かれば、未定の項目を含めて相談できます。たとえば『施設紹介ページ用に、外観とエントランス内観を各一枚。平面・立面図はあり、家具は相談したい』という形です。
H&Tグループでは、共有いただいた資料から制作範囲と必要な確認を整理し、見積もりをご案内します。この美術館のような曲面の表現だけでなく、住宅・店舗・施設の紹介や、商品CGの制作についてもご相談ください。
掲載作例は自主制作です。実在の顧客案件を示すものではありません。
当社が制作した例と、確認できる範囲
自主制作住宅はBlenderで屋根・開口・外構をモデル化し、同じカメラで昼景と夕景を制作。構図を固定して照明による印象を比較できます。実在物件の設計施工実績や日影・照度解析ではありません。
制作例・デモを確認する ↗この記事の編集方針
株式会社H&Tグループが、サービスの依頼を検討する方に向けて編集しています。自社で制作した例、架空の企画・教材、他社の公開情報を区別し、未計測の成果や受託していない案件を実績として扱いません。費用・条件は個別の見積もりで確認してください。
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